病院で働いてるけど、毎日仕事中心で心身共に疲弊していませんか?
この記事で解決できるお悩み
この記事を読めば前半では施設看護師の業務内容や病院の看護師との違いがわかります。
後半では施設看護師といっても様々な働き方や施設の種類がありますので、あなたに合うものもきっとあるはずですよ。
本記事の信頼性
私は病棟勤務の時は激務とストレスで体調を崩していました。
現在施設の看護師として働いていて、病院の一般病棟にいた頃より楽しく充実した日々を過ごしています。
自分のペースで働くことができ心身ともに健康に過ごすことができています。
目次
施設の看護師として実際に働いた感想
現在私は有料老人ホームの施設の看護師になり4年目です。
主に施設内訪問看護をしています。
実際働いてみての感想ですが‥
結論から言うと、私は今の施設での働き方が様々な経験をした中では一番楽しいです
急性期病院だとすぐに退院してしまいますが、長期的に患者様(利用者様)と関わることができて、その人に合った看護をより考え、提供することがうれしいです。
病院に比べ時間に追われることは少なく、自分の精神も安定しています。
施設では看取りの入居者様(利用者様)も多く、最後の過ごし方をご家族様と話し合ったりして学ぶ機会が多かったです。
施設看護師になり、家族との時間もゆっくり過ごす事ができるようになりました。
施設で働く看護師の役割とは
施設入居者の健康管理と医療行為に分られます。
介護施設には医師の常駐してない所が大半であり、入居者様の状態変化や急変・事故やけがなどが起こったときは看護師が判断し対応しなければなりません。
施設内看護師の行う健康管理
・バイタルサイン測定
・服薬管理
・口腔ケア
・食事介助
・爪切り
・施設内感染症対策
・転倒による外傷の処置・対応
・急変時対応・救急搬送の手配、医師への報告
施設内看護師の行う医療行為
・点滴
・痰の吸引
・インスリン注射
・経管栄養、胃瘻管理
・膀胱留置カテーテル管理
・ストーマケア
・在宅酸素管理
ですが介護の分野の業務も多いことも事実‥
・オムツ交換
・入浴介助
・食事介助
これらは介護士さんとの連携というか戦いというか‥
施設によって業務の線引きが難しい事があります。
特別養護老人ホーム(特養)などは現在要介護3以上の入居が原則で、看取りの症例も多いです。
施設では看取りの入所者様(利用者様)も多く、最後の苦しさを軽減するために鎮静剤を使用したり、最後の過ごし方をご家族様と話し合ったりして学ぶ機会が多かったです。
一人一人最期の形は違う
『最後まで点滴をして欲しい』『少しゴロゴロ言っていても経口から食べさせたい』『点滴はせず自然な形で死を迎えたい』
施設では訪問診療のクリニックや家族・本人の意見を尊重して
その方の最期の形を決めていきます。
施設看護師のメリット
メリット
- 施設内訪問看護では一人につき30分しっかり看護ケアができる。
- 病院に比べ長期的に同じ患者様と関われる
- 急な入退院や手術などもなく定時で帰れることが多い。
- 採血や点滴など基礎的看護技術もあり、また病院に復帰しようとしたときも戻りやすい。
- 夜勤がない所もある
施設看護師のデメリット
デメリット
- 食事介助やレクレーションなど看護業務以外の業務も多い
- 介護士さんとの連携が必要
- オンコール対応がある
- 施設内に医師がいないため、病院受診するか、救急搬送するかなど判断をしなければならない事が多く責任は大きい。
急性期治療の看護スキルが低下していくのが悲しいです。
施設看護師の給料
施設看護師の月給を比較してみました!
施設看護師の中ではデイサービスの看護師が低めの給料です。
特養 | 老健 | デイサービス | |
正看護師 | 42万2652円 | 44万8962円 | 35万4319円 |
准看護師 | 38万2459円 | 38万2779円 | 32万6620円 |
正看護師(非常勤) | 37万5894円 | 36万2987円 | 32万7058円 |
准看護師(非常勤) | 34万9664円 | 33万4143円 | 29万1242円 |
急性期病院の方が病院の収入自体は大きいので、ボーナスや退職金は大きい傾向にあります。
この金額は業務量や精神的なプレッシャーを考えると妥当ではないかと思います。
施設と病院との違い
ズバリ治療の場か生活の場の違い
病院では治療のための検査や手術、点滴・酸素治療・呼吸器管理など多くの治療が必要な方の看護が必要です。
毎日患者様の入れ替わりも激しく、業務に追われる日々です。
施設は生活の場です。長期的に関われる時間があるので、人に尽くしたい人はやりがいが持てるはずです。
委員会や看護研究はない
病院では委員会・研究発表などの準備で勤務時間以外の時間も仕事に費やす事が多くなる傾向です。
出勤時間以外に病院に行かなければならないのは、とても苦痛でした。
私の居る施設では委員会はありますが業務内に15分程度で病院よりも負担が少ないです。
残業は比較的少ない
病院は入退院が激しかったり、処置や治療が多いため残業となってしまう事が多いです。
施設は入所者さんの急変などが起こらなければ、穏やかで自分のペースで看護ケアを行う事ができ、残業は少なめの所が多いです。
プライベートの時間が十分取れるのは介護施設です。
常駐の医師がいない
施設には医師が常駐していないので、入居者様の状態変化時や転倒し外傷がある時、急変がある際など臨機応変な対応が求められます。
ある程度の臨床経験やアセスメント力がないと困ってしまう事があります。
病院のようにすぐに検査をすることもできないので、訪問診療医に診察依頼をしたり、救急搬送したりなど判断して行動する場面が多々あります。
介護施設の種類
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設は入居者の心身の機能の維持・回復を図り、日常生活の自立を助け、計画的にリハビリテーションを行う施設です。
自宅復帰へのリハビリ施設という位置付けです。
医師が常駐が義務付けされており、リハビリスタッフの数も多く施設の中では病院に近い感覚があります。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)
要介護高齢者の生活の場。要介護3以上の入所が指導されており、看取りも可能な施設。
入所者の入浴・排泄・食事などの介護や日常生活の援助・機能訓練を行います。
看護師は健康管理や療養上の世話を行います。
医師の常駐はなく、夜間の看護師の配置義務はなく、オンコール対応のみの所もあります。
その一方で夜勤あり、入居者のほとんどが経管栄養の所などもあります。
ちょっとありえない話‥
私が面接を受けた中で看護師二名しかおらず、2日に1回はオンコールになっている施設がありました。
電話で介護士から報告をうけ、電話で1時間くらいかかったり、それでも対応できな場合は出勤しなければならないというブラックな勤務がありました。
有料老人ホーム
老人の福祉を図るため、その心身の健康保持や生活の安定の場として設置されている。
老人を入居させ食事の提供・入浴・排泄などの日常生活の援助、洗濯や掃除の家事の供与、健康管理などを行います。
現在高齢者向けの住まいニーズが拡大していおり、右肩上がりに増加傾向にあります。
『介護付き有料老人ホーム』『住宅型老人ホーム』『健康型老人ホーム』に分かれます。
特徴 | |
介護付き | 比較的介護度が高い人が入居。厚生労働省が定めた基準で運営されており介護体制が整っている。 |
住宅型 | 要支援・要介護まで様々な方が入居。外部の訪問看護・訪問介護の事業所を利用できる。必要なサービスを個人個人でプランを立てる事ができる。 |
健康型 | 健康な自立した高齢者が入居する施設 |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
自由度の高い生活ができ、安否確認や生活相談などのサービスがあります。
本格的な介護が必要となる場合は退去しなければならない場合もあります。
夜間の見守りなどは任意のサービスとなります。
デイサービス(通所介護)
食事や入浴などの日常生活援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供するサービスです。
バイタルサイン測定をし、入浴の許可を出したりします。
採血や点滴類はなく、ブランクが心配な人におすすめです!
日曜日やお正月など暦通りのお休みのところが多く、残業もほとんどなく子供が3歳まで時短勤務していました!
ポイント
子育て中の看護師さんと相性がいいです。
施設看護師に向いている人
病院のような緊迫感にストレスを感じている人
病院は治療する場であり、呼吸器や様々なドレーン、シリンジポンプでいくようなかなり慎重に投与すべき薬などを扱っていますよね。
それらの管理や変わりやすい患者様の変化、手術や緊急入院など私もそうでしたが心身ともに疲弊してしまって患者様と向き合う余裕がなかったです。
現在は施設で割と自分のペースで過ごすことができて多分寿命が伸びた気がしています(笑)
患者様と長く深く関わりたい人
施設では長期的に入居者様と関わる事ができ、個人個人あった看護ケアができます。
医師が常駐していないため、看護師のアセスメント力や観察力が鍛われます。
今は様子を見るべきか、病院受診するべきかなど徐々に先輩看護師を見ながら上達していきます。
認知症の方の対応や不安の軽減などコミュニケーション力が高い人も向いています。
『おむつ交換は看護師の仕事?』と思わない人
施設では介護士さんと共にオムツ交換・食事介助・排泄介助・入浴介助など介護の分野のお仕事も多いです。
それらの仕事をしながら看護師としての医療行為や健康管理を行う必要があります。
介護の仕事にも許容がある方でないと難しい可能性があります。
看護師も介護士も常に人数不足の所が多く、他職種と助け合いができる方が向いています。
<施設あるある>介護職との連携や争い
介護施設勤務@看護師さんの口コミ
施設看護師Uさん
サ高住で働く看護師Yさん
寝たきりのオムツ、体交、食事介助、トイレ介助など介護業務の9割をさせられ悔しくて涙が出ました。
施設によって‥人によって‥の部分が大きいですね。やはり人手不足のところがほとんどなので助け合いが大切です。
まとめ
高齢化社会により老人施設の多様化やニーズは高まる一方です。
今後も高齢化が深刻化する中で、重度の高齢者が多数生活する介護老人福祉施設の看取りの重要性は高まっていきます。
介護施設は病院より医療行為が少なく、プレッシャーは少なくプライベートが充実しやすいと言えます。
ですが医師が常駐していないため、臨機応変な対応や判断力が必要になってきます。
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